ご支援・広報にご協力してくださった皆さま
皆さまのおかげで、早々に目標金額を達成することができました。
また、大変ありがたい応援メッセージを多数いただき、勇気づけられました。心より感謝致します。
当初の目標金額であった30万円分は、長野県でのフィールドワーク、3〜6月の学会への参加費用として活用させていただきます。この目標金額は来年度前期分の研究費として算出したものでした。
ただ、多くの皆さまから想定を超えたご支援・応援を頂いているため、来年度後期分の研究費として50万円を加えた、合計80万円をセカンドゴールに設定し、引き続きご支援をお願いしたいと考えております。
追加分の50万円は、修士論文を書くにあたっての最終フィールドワークで全国を調査する費用と、学会参加費用に充てたいと考えております。
また、もしも皆様にこんな我儘をお許しいただけるのであれば、サードゴールとして45万円を加えた125万円を設定し、モンゴル、アメリカ、カナダ、アラスカいずれかの国へ野生のオオカミを見に行きたいと考えております。
私は元々、動物のオオカミが好きでこの研究を始めました。本当に強欲ですが、野生のオオカミに会わずにはこの研究を終えることができないと、どうしても心のどこかで思ってしまうのです。
世界はもっと面白いはず。好奇心だけが私を突き動かしています。どうか皆様、チャレンジ終了まで引き続き、よろしくお願いいたします!
私は幼いころから動物の絵を描くことが大好きで、特にオオカミのガッチリした体つきや精悍な顔つきに惹かれていました。このような経緯から、大学では"動物と人の関係"について研究をしようと決めていた折に、大学の教授に狼信仰に関する本を薦められて狼信仰の存在を知りました。しかし、信仰のモデルとなったニホンオオカミはすでに絶滅しているのです。つまり「日本では神として崇められていたオオカミが、種としては絶滅してしまっている」という状況に疑問を持ちました。こうしてこの研究は大学2年生から始まり、大学院に進学した現在でも続いています。
私が研究対象にしている狼信仰の主人公・ニホンオオカミは、1905年の目撃を最後に100年以上その姿が確認されていないため、絶滅したといわれています。一方、ニホンオオカミを祀る狼信仰は、害獣除けや火難除けをご利益として関東圏では遅くとも江戸時代には確立し、信者を増やして現在まで続いています。神(または眷属)となったニホンオオカミは"オイヌさま"という愛称で呼ばれたりもします。そして、私の研究で主なフィールドとした狼信仰神社は、東京都青梅市の武蔵御嶽神社と、埼玉県秩父市の三峰神社です。もちろん、どちらの神社も一般の方の参拝が可能ですので、山の空気と狼信仰を求めて、ぜひ訪れてみてください。
動物に関する研究は、普通、生態学・考古学・野生生物管理学・動物学などの分野で取り上げられることが多いですが、こうした学問分野では動物と人を明確な境界線で分けているため、動物を主体性のある存在として取り扱うことはありません。
一方、人類学の分野では現在「自然/人間」といった二元論や人間中心主義を越えるような試みが行われています。そのなかに研究対象を人間から他種の世界へとスケールを広げる、マルチスピーシーズ人類学という分野があります。この分野では主に人と動物の関係に焦点を当てて、世界各地の特異な関係や、問題点などをフィールドワークの手法で鮮やかに報告しています。
たとえば、ヴァン・ドゥーレンは「絶滅の痛み――ハゲワシの死」(2010)という論考のなかで、ハゲワシの痛みに注目しながらインドの動物と人間の織りなす生活システムの崩壊を描き出しています。牛の死骸を食べて掃除するハゲワシの数が減ると、代わりに野良犬が台頭してくる。インドの野良犬はこのせいで年々増え続けており、それに比例して人間の狂犬病の発症例も増えている、といった現状を報告しています。
本研究はこうしたマルチスピーシーズ的な研究の一端を担う研究であり、過去・現在・将来の人と動物の関係を見直し、把握し、再考することに寄与すると考えています。
日本の狼信仰については、西村敏也、小倉美恵子をはじめとする研究者が、各地の狼信仰の実態や社伝などを調査し、報告しています。そのなかでも西村は、狼に関する信仰が途切れ、狼像の破損が進んでいる寺社なども含めて調査をし、消えつつある狼信仰をいかに残していくかというテーマで現在も研究を進めています。小倉は狼信仰に関しての聞き取り調査を行い、報告しています。しかし、小倉はオオカミそのものというより、オオカミを大切な存在として敬うお百姓の世界を深く掘り下げることを目的としており、武蔵御嶽神社の狼信仰とニホンオオカミの関係にフォーカスした研究ではありませんでした。
他の狼信仰に関する研究でも、ニホンオオカミと日本人の関係について詳しく考察したものはほとんどありません。そのため、人と動物、そして「カミ(神)」などの第三項目を取り入れた視点から日本の狼信仰を見直すという点で、本研究は狼信仰研究に新しい知見を提示することができるといえます。
2017年から継続しているフィールドワークの結果から、もともとは同一の存在であったニホンオオカミとオイヌ様だが、江戸時代後期から明治維新にかけての社会やニホンオオカミの変化のなかで、人に及ぼす被害は「ニホンオオカミ」が、憑物落としや昔ながらの害獣除けは「オイヌ様」が行っているものと分岐させて捉えることで、矛盾したこの状況を説明しようとしたのではないか、という仮説が浮かび上がりました。この仮説の検証を行うための追加調査が今後必要になってきています。
大学で研究を続けるためには何よりも先にお金が必要です。学費は返還義務のある奨学金を借りて賄っているのですが、文化人類学の研究の性質上、どうしても現地に行って調査することが必要になってくるため、別途フィールドワーク費用が必要となります。今までは複数のアルバイトを掛け持ちしてフィールドワークの費用を稼いでいたのですが、来年からは修士論文の執筆や学会発表等のためにアルバイトができなくなってしまいます。しかし、資金がないなかでもギリギリまであきらめずに研究を成功へと導くためには、継続的なフィールドワーク・学会参加が必要となります。
一般企業や奨学金機構の給与型奨学金にも応募しているのですが、募集人数が全国で数名と少なく、落選し続けている現状です。フィールドワークに行く際はLCCの格安航空を利用し、現地では一泊2000円台のゲストハウスを転々としています。しかし、一度に1週間~2週間のフィールドワークを年4回ほど、加えて全国各地で行われる学会に年に4回ほど参加していると、どうしても23歳の学生が稼げる研究資金には限界があります。
私は研究職に就いて、日本のオオカミに限らずさまざまな国でさまざまな動物の研究をすることが夢です。そのためのステップのひとつである修士論文執筆時期の資金不足さえ乗り超えることができれば、博士課程向けの奨学金や日本学術振興会の特別研究員制度など、研究費獲得の幅が広がります。みなさまからご支援いただいた研究費をバネに研究を成功させ、世界で活躍する文化人類学者になりたいと思っております。
Date | Plans |
---|---|
2020年2月 | 長野県フィールドワーク |
2020年3月 | ヒトと動物の関係学会 発表予定 |
2020年5月 | 現代民族学会 発表予定 |
2020年6月 | 文化人類学学会 参加予定 |
2020年8~9月 | 武蔵御嶽神社・三峰神社・長野県・奈良県フィールドワーク |
2020年10月 | 北海道民族学会 発表予定 |
2020年11月 | 北海道民族学会 学会誌論文投稿予定 |
2020年12月 | 修士論文完成 |
研究の詳細な進捗などをレポートにまとめてお送りします。応援よろしくお願いいたします!
研究報告レポート(PDF版)
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オリジナルシールとレポートをセットにしてお送りします。応援よろしくお願いします!
オリジナルシール / 研究報告レポート(PDF版)
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お名前入りの手書きお礼はがきとレポートをセットにしてお送りします。応援よろしくお願いします!
お礼はがき / 研究報告レポート(PDF版)
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シール・ハガキ・レポートをセットにしてお送りいたします。応援よろしくお願いします!
オリジナルお礼はがき / オリジナルシール / 研究報告レポート(PDF版)
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学会発表の際はお名前を掲載させていただきます。また、レポートではなく、3万字程度の論文・シール・ハガキをお送りします。応援よろしくお願いします!
学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / お礼はがき / オリジナルシール / 論文(3万字程度)
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学会発表資料に加え、論文の謝辞にお名前を掲載させていただきます。また、レポートではなく、3万字程度の論文・シール・ハガキをお送りします。応援よろしくお願いします!
論文謝辞にお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / お礼はがき / オリジナルシール / 論文(3万字程度)
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論文・シール・ハガキ・お名前掲載に加えて、札幌・東京でのサイエンスカフェにご招待いたします。応援よろしくお願いします!
サイエンスカフェ参加権 / 論文謝辞にお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / お礼はがき / オリジナルシール / 論文(3万字程度)
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論文・シール・ハガキ・お名前掲載に加えて、フィールドである武蔵御嶽神社を半日でご案内いたします。(JR御嶽駅集合、現地までの交通費・食費は含まれません)。応援よろしくお願いします!
武蔵御嶽神社の案内ツアー(半日) / 論文謝辞にお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / お礼はがき / オリジナルシール / 論文(3万字程度)
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