ご支援および情報共有にご協力くださいました皆さま
皆さまのおかげで、なんとか目標金額を達成することができました!
本日の昼頃、academistの「進捗報告」の場をお借りして皆様にご報告しました後、再度ページを見ましたところ「SUCCESS」が目に入り、驚いて震えました!とにかく嬉しく、あまりにビックリしましたので、いただいた「コメント」への返信も変な感じになってしまったほどです(ダメなところ多いですので他にも皆様に失礼ありましたら申し訳ございません)。とにもかくにも、この研究にご支援いただき誠にありがとうございます!!!
先の「進捗報告」にも書きましたが、このクラウドファンディングを通して、これまで既に様々なことを学びました。また温かくありがたいメッセージをたくさん頂いて、とても嬉しく思っておりますとともに、心より感謝いたしております。下部にも書きましたが、この研究はまだ立ち上げ期であり、この度の研究費は本当に貴重で、とてもありがたく存じます。
そして、重要な「達成」はまさにこの先にあります。複雑な生態系の変化を理解し、私たち人類はいったい何をすべきなのかを明らかにしていきたいです。また同時に、生命システムの本質、そして私たちはいったい何なのか、これに迫っていけたらと思います。少し時間はかかるかもしれませんが、具体的に何をして、何が明らかになったのか、定期的に報告していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、私がクラウドファンディングを始めた理由は、研究費だけではございません。興味をお持ちいただいた皆様と、一緒に研究を進めることに挑戦してみたいと思っています。具体的には、定期的な報告や、何かの機会にご意見などをいただく等に加え、5,000円以上のリターンとしてオンラインコミュニティでの議論もございます。さらにその波及効果として、もっと科学が近い社会へ、少しでも寄与できたらと考えています。できましたら今後とも、誰も無理のない範囲で、どうぞお付き合いいただけましたら幸いに思います。
なおこの場は、残り5日のためのさらなる目標設定と、その理由を説明する場でもあります。これを110万円に設定したいとおもいます。研究費に関して、私は少し大学としては稀な立場にございます。現在、日本学術振興会や民間企業様への研究費申請を複数おこなっておりますが、研究費の採択は簡単ではなく、全て不採択になると研究費がゼロになってしまう状況でございました。これは長期の継続的な培養も含め、実験全ての停止を意味します。この最悪の状況を、この度の皆様のご支援により免れることができました。もちろん研究費はもっと必要ですが、最悪の状況が免れたこと、これが既に非常に大きくて、本当に幸いに思っております。
よって、上記の二つ目の目的である、「一緒に研究を進める」、ということに焦点を当てたいと思いました。目標として、サポーター100人を目指したいです。すなわちあと14人です。仮にオンラインコミュニティの5,000円を想定しますと7万円となります。よって残り5日を含めた目標を110万円とし、引き続き、より多くの方に興味をもって参加していただけるよう、努力したく思います。
以上、皆様には温かいご支援をいただき、誠にありがとうございました!
また、それに加えて大変申し訳ございませんが、あと5日の情報共有のご協力、および、その後の研究プロジェクト進行でのお付き合いなどもいただけましたら幸いに思います。
以上、ご期待を裏切らず、むしろ良い意味で裏切れるよう努めますので、どうぞよろしくお願いいたします!!!
私たちは、食料や空気など、生存に必要なものはすべて生態系からもらっています。今は食料が足りていても、生態系が変わったら足りなくなる可能性があります。生態系の変化はゆっくりやってくるのではなくて、急に劇的に変わるような性質があります。いわゆる「崩壊」です。気づいたときにはもう遅い、が起こります。さらに、広い範囲、下手すると地球規模で全体的に変わる可能性があります。
ひとつの理由は、生態系同士が連結していることです。山も海も農地も、繋がっているのです。そして温度です。イメージのために仮の表現をすると、「今から氷河期になったら世界中の生態系が一気に崩れて生態系が生み出す食料が一気に下がり、人類を養えない」といわれると、少なくとも自分の場合はそんな気がしますし、賛否両論いずれにしてもその可能性は無視できないぐらいはあるでしょう。この氷河期、自分は以前、世界中が白銀の世界でマンモスしか歩いていないぐらいの印象でした。でも実際には平均温度が今より5℃ぐらい低いだけです。1℃って重いですね。そして今は温暖化で急な温度変化があります。温暖化でも、氷河期でも、地球規模で温度が変われば地球上のあらゆる生態系が一気に影響を受けて、バタバタと崩壊しえるのです。
でも、どこにあるどんな生態系が、どれぐらいどんなふうに変わって、どれぐらい私たちが影響を受けるのか、というのは予測が難しいです。思っているより緊急かもしれないし、気にしなくてもいいかもしれない。なんなら起こった後でも理解が難しいです。これは研究者がさぼっているからではなくて、本質的に難しい問題だからです。でも、急いでなんとか理解しないといけません。宇宙も素粒子も数式で理解でき、地球規模に与える強大なエネルギーを使えるようになった人類。そんな私たちなのに、食料も空気も頼りっぱなしの生態系のこと、身近な生物のこと、わかってないって、なんか悲しいし、こわくありませんか?
なぜ生態系は理解も予測も難しいのでしょうか? それは、生態系が常に変化しながらも、ざまざまな生物や非生物の関係性でうまいこと成り立っているものだからだと思います(非平衡で非線形な大自由度力学系)。たとえ1匹1匹の生物をすべてわかっていたとしても、それらを足しただけでは全体の生態系をわかったことにはならないのです。
自然生態系において、すべての生物を一気に観測するのは非常に難しいです。だって目に見えない微生物もわんさかいるんです(地球上の全細菌の重さは全人類の1000倍ぐらいとか)。それに、自然生態系は一個しかないので、崩壊したときにも、それが温度変化のせいなのか、たまたま確率的に勝手に崩壊したのか、判断が難しいです。計算機上で再現しようにも、数学的に可能な系の場合の数は天文学的数字となります。それに結局どれが現実の系を適切に表しているかの答えは得られません。
このような困難だらけの生態学ですが、これまで、観測、数学、そして創造力を駆使して、たくさんの理解を積み上げてきています。それでもやっぱり、まだ人類の危機に自信をもって解決できるといえるほど理解は足りません。そもそも大自由度力学系は未開拓の領域であり、あらゆる分野でわかり方がわからないんです。実は生物そのものも、大自由度力学系で、わかっていません。
こうしたなか、私にはやってみたいことがあります。人工生態系をつくる実験研究です。生態系の研究では、他の分野と比較して実験が圧倒的に少ないです。生物なら、たとえばモデル生物であるハエなら、たくさんハエを飼育して、どういった行動をとるかとか、そのとき脳はどう動いているかとか、タンパク質はどれぐらい生産されているかとか、あらゆる条件を何度も何度も実験します。それと照らし合わせて計算機で再現するなどして、理解していきます。
生態系でも、いろんな人工生態系を無数につくって、いろんな生物の組み合わせを試したり、非生物の物質を加えたり、そして温度を急に変えてみたりしたら、いろいろとわかること間違いなしだと思います。自然生態系観測の研究者や、理論の研究者との結びつきも良く、全体として理解は大いに進むはずです。これが私のやりたいことです。
具体的には、ゲノムが読まれていて培養可能な微生物数十種を、いろんな環境で混ぜ合わせて飼うことで、さまざまな生態系を実験室内で無数に構築します。これまで人工生態系の研究もたくさんやられていますが、それらとの違いを以下に書きます。
人工生態系では、[A. 野外から土ごと採取するなど未知生物も含んでミックスするもの]と、[B. 完全に既知の生物の混合にてデザインするもの]があります。
Aに関しては、たとえば大きなものでは野球グラウンドサイズの生態系(Biosphere2)があり、また小さなものでは微生物のみによる系もあって、いずれにしても多様な生物種を含んだ生態系が研究されています。自然生態系の複雑さを持ち合わせていて、生態系の理解に大きく貢献しています。しかし常に不明な生物が存在しています。これは、少数の生物が大きな変化をもたらす特徴を理解するには少し困ります。それに、あらゆる条件がデザインできるわけではありません。
そこで、10年ほど前からBの研究が注目されてきました。とにかくクリアに、シンプルに、生態系をつくるぞ、ということで、2種とか3種の生物を混ぜた生態系が研究されています。各生物は凍結保存できるものを使用しており、誰でも何度でも実験を再現することができます。私もこの研究をしていました。理解できることもたくさんあります。でも、シンプルにしすぎて、残念ながら複雑たる生態系の特徴に関しては研究することができません。よって人類の危機に関するという意味での生態系の理解は到達できないと気づきました。
そこで、完全に既知生物の混合にてデザインする、ちゃんと複雑性をもちあわせた人工生態系を無数に構築して研究したいと思いました。もちろん技術的に難しいです。しかし微生物を用いて技術を駆使すれば可能です。まるで計算機で再現するように、現実で1000個や1万個といった単位でさまざまな生態系をデザインできます。
この人工生態系は微生物だけなので、琵琶湖やアマゾンとは違いますが、ひとつの現実の生態系です。あらゆる特徴を持つ生態系をつくり、その変化を解析することで、それぞれの相違点と共通点を捉えることができます。また、途中で温度を変えることで温暖化の影響も調べられるし、100個同じものをつくって確率性を調べることもできます。さらに、将来的には徐々に大きな生物を無菌状態で追加していくことで、未知生物を含まない大きな実験生態系まで構築できるでしょう。
こうやってシステマチックに得られたさまざまな生態系のデータを世界中にオープンにして解析や自然との比較をしてもらったり、リクエストにより実験を追加してアップロードしたりすることもできます。さらに、人工生態系にふくまれる各生物の内部と外部の変化を両方同時にとらえられるため、生物自体の理解にも役に立つでしょう。
以上のように、1万個の人工生態系をつくることをキッカケに生態系の理解が深まると信じて、研究を進めています。これまでには、さまざまな微生物を取り寄せ、培養方法を確立し、5種程度は安定に共存できる人工生態系を構築してきました。また、顕微鏡操作のオートメーション化や、人工知能による顕微鏡画像内の各生物の認識など、技術的な研究にも取り組んできました。今後はさらに発展させ、10種程度が共存できる人工生態系を構築し、生態系変化の新しい予測方法の開発を目指します。
これらを1年間継続するにあっては、生態系の容器や生物などの液体分注のための消耗品や技術補佐さんの人件費、学術雑誌の投稿にかかる費用が必要です。クラウドファンディングでは、これらの費用の一部を募ります。プロジェクト全体としては、本当はもっと必要ですので、他にも研究費申請を行います。いかなる状況であっても、有効に使用いたします。
そしてサポートいただいた方々と議論して、一緒に研究を進めることにも挑戦してみたいと思っています。これこそがクラウドファンディングのすばらしい点だと思うからです。
この研究は、自分ではこれまでの研究のなかでも突出して、とてもおもしろく重要なプロジェクトだと思っています。成功するかどうかはわかりませんが、すでにいい感じの結果はでていますし、うまくいけばものすごく人類に寄与する研究だと信じています。将来、「あの研究が苦しい最初の時期にサポートした」ということを良かったと思っていただけるような研究になるよう努力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
Date | Plans |
---|---|
2019年10月 | クラウドファンディング挑戦 |
2020年3月 | 学会発表(日本生態学会) |
2020年5月 | 論文発表 |
研究の詳細な進捗などをレポートにまとめてお送りします。応援よろしくお願いいたします!
研究報告レポート(PDF版)
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生態系の画像をデザインしたオリジナルクリアファイルをお送りします。これが将来に価値あるものになるよう、頑張って研究します。
オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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チャットツールSlack上のオンラインコミュニティにご招待いたします!みなさまと議論しながら研究を進めていけるととても嬉しいです。
オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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2020年3月の日本生態学会にて本研究に関する発表をする際、謝辞にお名前を掲載させていただきます。また、発表資料(電子版)を送付いたします。応援よろしくお願いいたします! ※学会発表が叶わなかった場合、その後の学会発表資料の謝辞にお名前を掲載いたします。
学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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HPの業績欄の該当研究部分にお名前を掲載させていただきます。
HPにお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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大阪大学にて研究の紹介や実験室のご案内をさせていただきます!
サイエンスカフェ&研究室見学ツアー / HPにお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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ビデオ会議システムを用いて、60分間議論をさせていただきます。研究に関すること、その他内容はなんでも構いません。
ビデオ会議でのフリーディスカッション(60分) / サイエンスカフェ&研究室見学ツアー / HPにお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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本研究成果を発表する際の謝辞にお名前を掲載させていただきます。 ※研究成果をまとめられるよう努力いたしますが、論文の掲載に至らない可能性もございますこと、ご承知おきいただけますと幸いです。
論文謝辞にお名前掲載 / ビデオ会議でのフリーディスカッション(60分) / サイエンスカフェ&研究室見学ツアー / HPにお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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講演会に出張いたします。ご要望にお応えする形で講演させていただきます! ※旅費・宿泊費等は別途頂戴いたしますのでご留意ください。 または、フリーディカッション時に実験を説明させていただき、「この生物と個の生物を混ぜてこんな温度で」などのリクエストに応えて実験します。
出張講演、または実験リクエスト / 論文謝辞にお名前掲載 / ビデオ会議でのフリーディスカッション(60分) / サイエンスカフェ&研究室見学ツアー / HPにお名前掲載 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / オンラインコミュニティ(Slack)にご招待 / オリジナルクリアファイル / 研究報告レポート(PDF版)
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