この度は「数理物理の挑戦は一番達成が難しいのでは?」と言う前評判にも関わらず、遂に、皆様の厚いご支援のおかげでサクセスする事が出来ました!皆様のご支援、ご協力に改めまして感謝いたします!まだまだチャレンジ終了まで時間がございます。引き続きのご支援、ご協力お待ちしております!研究の方も現在進めているプロジェクトや、計算機の導入で始める事が出来るプロジェクトについて、ここの進捗状況や、私のホームページ等で随時公開して行きたいと考えております!そちらの方もあわせてご利用くださいませ!
柴藤亮介
物理学は自然現象を“理解”すべく、観察し、様々異なる様に見える現象の間に関係性を見出し、共通する法則を与える事を1つの目標としています。特に、法則は、ある状態を指定し、その後どうなるかをあたえてくれるもので、方程式として書かれることが一般的です。
一方、実はほとんど全ての方程式は解く事が出来ず、 法則(=方程式)が記述する自然現象を“完全に理解”する事は非常に難しいという問題があります。
私は、宇宙や素粒子を記述する方程式を作り出し、この世界を“理解”したい!と思ってきましたが、ある時、この問題にぶつかり、そもそも“理解するとはどういう事なんだろうか?”という事に疑問を持つようになりました。
我々は“理解するとは何か”を理解したいと考え日々研究を行っています。 では一体何をどうすれば“理解するとは何か”を理解出来るのでしょうか?
研究背景で述べた通り、物理学の(1つの)目的は、自然現象を理解すべく、法則を見つけ出し、現象を方程式として記述する事にあります。つまり、“理解する事”を理解する為の第一歩として、“理解可能とは”何か?という問いを考えると、ある自然現象が理解可能であるとは、その自然現象を記述する方程式が解ける事、と言い直す事が出来ます。
特に私達は理解可能な世界と理解不可能な世界—ここではそれぞれ可積分系、非可積分系と呼びます−それらを隔てる壁そのものに興味を持って研究しています。
私達はこの目的を達成する為にIVPPと呼ばれる図形を研究しています。 なぜならば私達の研究を通して可積分系の世界はIVPPと深く関わっている事が分かってきたからです。 一方非可積分系の世界はその界隈では有名なJulia集合と呼ばれる図形が関係している事が分かっています。
特に、IVPPが持つ、重要な性質として、IVPP定理、即ち、1つの方程式に対するIVPPとJulia集合の非共存性、があります。
つまり可積分系と非可積分系を分け隔てているのはこれらの図形であると言う事が予想されます。そこで私達は様々な観点から、IVPPそのものの構造や、非可積分系の可積分極限での振る舞いからJulia集合の消滅現象等、様々な現象を研究する事で、可積分系と非可積分系の境界を決めているものを見つけ出そうとしています。
以下の図はJulia集合の消滅の様子の一例です。矢印の方向に向かってJulia集合がある曲線に消滅して行く様子が描かれています。実はこの曲線は式で書けば0/0という“わけのわからないモノ”である事が分かってきています。我々はこの現象がどの程度一般的なもので、この0/0というモノがどんな構造を持つのかを解明したいと考えています。
特にこのJulia集合の消滅を表す数式は非常に長い式に依って表されます。このような数式は専用のソフトを用いて長い時間をかけて計算されるのです。
最終的には、私達はこれらの研究を通して“この世界”が理解可能かどうか、を知りたいと考えています。即ち、この世界を記述する“万物の理論”が存在して、それらが可積分かどうか、可積分であるならばどんな構造を持つのかに興味があります。私達はこの立場から万物の理論の有力な候補と考えられている弦理論とIVPPの理論を関係させた研究も行っています。
私が今回アカデミストに挑戦する理由は2つあります。
1つはもちろん研究資金を獲得する事です。私達の研究は基本的に紙と鉛筆とコンピュータ(とコーヒー)があれば成立します。しかし、研究内容で説明させて頂いた通り、長い数式処理が必要になり、そのための高性能なコンピュータが必要になります。特に、IVPP定理の厳密な証明や、Julia集合の消滅現象の完全な理解の為には、より多くの例を用いた解析が必要で、研究内容で示した様な長い数式、実際にはA4用紙で10数枚なんて珍しくない量の計算が必要です。これらの計算を実行する為には、現状のコンピュータでは難しく、この方向の研究がストップしてしまっています。 そこで、本挑戦に依り、高性能な計算用サーバーを購入し研究環境の整備を行いたいと考えております。
2つ目の目的は私達の研究分野の宣伝です。学校教育では解けない現象、或いは、方程式を与えられる機会はなく、私達の研究分野が存在していることはあまり知られていません。そこで、本挑戦を通して、解けない方程式があると言う事、そしてそれをどう区別するかと言う事が、“理解”そのものを理解する事に繋がると言う事を知って頂けたらと考えております。
弓林司
時期 | 計画 |
---|---|
2015年05月~2015年07月上旬 | クラウドファンディングに挑戦 |
2015年07月上旬 ~ 2015年08月 | 研究環境調整(機材購入等) |
2015年09月 ~ 2015年12月 | 研究 |
2016年02月 ~ 2016年04月 | 論文執筆、投稿作業(予定) |
3次元ロトカ-ボルテラ写像の2、4周期のIVPPの壁紙です!非常にマニアックな図形ですが是非ご堪能ください。
オリジナル壁紙セット
8人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
世界でも知っている人がほぼいないデザインのTシャツは如何ですか?見えないモノが見えてくるかもしれません。サイズはS, M, L, LLからお選びください。色は基本的に白色ですが、ご要望に応じて変更可能です。詳細はプロジェクト終了後にお伺いします。また、論文内容を分かりやすくまとめた簡単なレポートをプレゼントします!これであなたも理解するとは何かを理解する事が出来る!?
オリジナルTシャツ / 研究成果レポート(電子版) / IVPP壁紙(白背景または黒背景)
18人のサポーターが支援しています (数量制限なし)
私の地元、浅草で、私の研究や、理論物理学の世界を紹介するセミナーにご招待致します!8月の土曜日に、16時~18時の日程で予定しています。具体的な日にちは決まり次第サイトを通してお知らせ致します。研究や理論物理学の世界について、スカイプを通して私に直接1時間質問していただけるリターンです!都内近郊であれば直接でもOK。サイエンスカフェにご参加いただけない方は是非こちらをどうぞ。 ※日程の都合でサイエンスカフェに参加できなくなった場合は、スカイプ質問のチケットへのリターン変更で対応させていただきます。
サイエンスカフェまたはスカイプ質問チケット / 研究成果レポート(電子版) / IVPP壁紙(白背景または黒背景)
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現状、世界で他に研究している人がいない内容の論文なので、後々有名になった時に先見の明を認めてもらえる絶好のチャンス!
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