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SUCCESS
磯和壮太朗
博士(人間科学)、大阪大学大学院人間科学研究科 修了
Pledged: 269,900 JPY
Target Amount: 250,000 JPY
Funded
107 %
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50
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Reached the funding target!

ご支援いただきました皆様,誠にありがとうございます。
おかげさまで,本日,プロジェクトを達成することができました。

SOCの視点を教育現場に導入することには,強い意義があること,また,導入するにあたっての視点を研究するにおいて,なんとしても行っておきたい研究であったため,このプロジェクトを達成することができたことは大変嬉しいです。

研究を進め,結果を皆様にご報告できることを楽しみにしております。

残り13日あります。資金は多ければ多い方が良いので,セカンドゴールは設定せず,引き続きご支援を募っていきたいと思っております。

応援いただければ幸いです。
取り急ぎ,達成のご報告まで。

     磯和

Comment from academist staff
個々人が健康で幸福で生きやすい社会を享受できるように

academist編集部

ストレス対処力や健康生成力とも捉えられている「Sense of Coherence(SOC)」という概念をご存知でしょうか? 主に医療や看護の領域で注目されていますが、教育領域においてはほとんど研究がなされていません。しかし磯和さんは、SOCは強い教育的意義を有していると考えています。子どもたちをはじめとした多くの人々のなかで多様な価値観が共生し、個々人が健康で幸福で生きやすい社会を享受できるよう、研究では、SOCを教育場面に取り入れることの妥当性や有効性を明らかにしていきます。

公教育の目的のひとつを実現しうる「Sense of Coherence」という概念

現代における公教育の目的とはなんでしょうか? さまざまな視点があり、また、さまざまな議論があるところではありますが、私は次の2点であると考えています。1点目は、個人的利益の視点で、「公教育を受けた人の将来に渡る健康と幸福を実現すること」です。2点目は、社会的利益の視点で、「より『よい』社会を構築する布石となること」です。現在の私の研究テーマである「Sense of Coherence(SOC)」は、先行研究やこれまでの私の研究から、少なくとも1点目を満たす可能性が示唆されています。より詳しくSOCについて知りたい方はこちらのページをご参照ください。

SOCは、1970年代のはじめごろにイスラエルで更年期の女性を対象に実施された調査で、強制収容所に収容されたという非常にストレスフルな経験を有しているにも関わらず、健康状態を保っていた人々に共通する要素としてAaron Antonovskyによって見出されたものです。そして、1979年にAaron Antonovskyの書籍によって提唱された「健康生成論」の中核概念として取り上げられ、続く1987年の書籍でその定義が明確にされました。

健康生成論は、人間の健康状態を「病気か、病気でないか」の二項対立的に捉えるのではなく、健康—健康破綻の連続体上の位置として捉えることを提唱したものです。我々の健康状態は、ストレスなどによって健康破綻の極に押しやられます。逆に、我々の健康状態は、SOCなどによって健康の極に移動すると考えられています(図1)。

SOCはストレス対処力や健康生成力と捉えられており、我が国の教育目的である「生きる力」に非常に近しいものであるとされています。SOCが強い人は、より健康に生きることができる可能性が高いのです。それだけでなく、SOCが強い人は、より幸福感が高いことも示されてきています。

SOCを公教育に導入することの意義とは

これまでSOCに関する研究は、主に医療や看護の領域で行われてきており、教育領域においてはほとんど研究がなされていません。私は、教育の領域においてもSOCを研究することが必要だと考えています。特に、公教育にSOCの視点を導入することは、個人的利益の視点から、現代における公教育の課題を解決することにつながると考えています。

一方で、社会的利益の視点から、SOCを教育によって涵養すること、ひいてはSOCを公教育に導入することの意義は明白ではありません。これまでの私の研究では、SOCは教育上望ましくないと考えられる要素(楽観性の負の側面や、仮想的な有能感など)は付随していないことが示唆されてきていますが、より積極的に公教育で扱う意義を示すためには、現代の教育にとって望ましい社会的利益の要素を有している可能性の検証が必要です。

SOCとシティズンシップ特性の関係を明らかにする

現在、私は、そのような要素のなかでも「シティズンシップ特性」と呼ばれるものに注目しています。シティズンシップ特性とは、経済産業省によれば、「多様な価値観や文化で構成される社会において、個人が自己を守り、自己実現を図るとともに、よりよい社会の実現に寄与するという目的のために、社会の意思決定や運営の過程において、個人としての権利と義務を行使し、多様な関係者と積極的に(アクティブに)関わろうとする資質」とされています。

私の感覚的には、また一部の先行研究が示唆する結果からは、SOCが育まれるとともにシティズンシップ特性も備わっていくと感じているのですが、その関係は明らかではありません。また一方で、SOCが精神的な健康や主観的な幸福感と強く関わっていることは明らかになってきていますが、どのようにしてSOCを涵養すれば良いのかについては、研究が少ないのが現状です。

私は、多様な価値観が共生し、個々人が健康で幸福で、生きやすい社会が「よい」社会であると考えています。そのためには、個々人のSOCを強めることが重要であり、ひいては公教育にSOCの視点を取り入れることが必要であると考えています。そして、それはすでに暗黙的であれ一部の教員の間では取り入れられ、活用されていると考えています。

しかしながら、これを明らかにするには、最低でも2つの研究が必要です。そのひとつは、SOCとシティズンシップ特性の関係を明らかにする研究です。もうひとつは、有能な教員の暗黙知が本当にSOCの視点から整理でき、形式知に変換できるのかに関する研究です。

Why we need your support

これまでの私の研究は、主に大学生を対象に行ってきました。それは、学校教育を経た後のSOCの状態と精神的な健康や主観的な幸福感との関係、および、SOCに含有あるいは付随する要素を明らかにするには、特に初年時の大学生が適切であると考えられたからです。しかし、今後行なっていく研究では、対象範囲を上下に拡大する必要があります。

特に、今回の2つの研究は、大学生を調査対象にすることが不適切であると考えられます。SOCとシティズンシップ特性との関係を明らかにするためには、対象を広範な社会人とする必要があります。また、有能な教員の暗黙知をSOCの視点から形式知に変換できるかに関する研究は、インタビューを行うことが必要です。

SOCとシティズンシップ特性との関係については、インターネットを利用したアンケート調査(Web調査)を行います。まずは20代〜50代の男女400名程度を対象とした1回目のWeb調査を行い、SOCとシティズンシップ特性の関係を、相関分析や重回帰分析を用いて検討します。ここでもし関係が見られた場合は、同一の対象者に対して2回目のWeb調査を行い、SOCとシティズンシップ特性の前後関係の検討を、交差遅延効果モデルと同時効果モデルによって分析します。Web調査には多くの費用がかかる見込みです。

有能な教員の暗黙知をSOCの視点から形式知に変換できるかに関する研究については、文献調査や私とつながりを持ってくれている教員の方々のお力を借り、有能と目される教員の方に対してのインタビュー(半構造化面接)を行いたいと考えています。インタビューは、できれば実際にお会いして行いたいと考えておりますので、その場合は相応の旅費がかかる見込みです。

上記の2つの研究を通して、社会的利益の視点からSOCを教育する意義を示すことと、SOCを教育場面に取り入れることの妥当性や有効性を明らかにすることを目指します。ぜひ、お力をお貸しください。ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

Profile

磯和壮太朗

ここまでお読みくださりありがとうございます。磯和 壮太朗(いそわ そうたろう)と申します。昨年度、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程を修了し、博士号(人間科学)を取得いたしました。現在は家業や非常勤講師に従事しつつ、研究をしています。専門は心理学で、主に調査研究を行ってきました。私の関心の中心には教育を通した社会形成があり、みんなが健康に、幸せに生きていくには教育はどうあればいいのか、ということに強く関心を持っています。現在は、特に「Sense of Coherenceを教育場面に取り入れること」に注目しております。これまでは大学生を研究対象としてきましたが、今後は学校教育現場に研究対象を広げていきたい、広げられるように取り組んで行きたいと考えております。私の研究が、よりみんなが健康で幸せに生きることができる社会をつくる一助となるよう努力していきたいと思います。個人HPはこちら

Project timeline

Date Plans
2019年8月 クラウドファンディングに挑戦
2020年1月 Web調査実施(1回目)
2020年7月 Web調査実施(2回目)
2020年9月 学会発表(日本教育心理学会)
2020年10月 論文投稿1(教育心理学研究)
2020年10月以降 論文投稿2(教育心理学研究)
随時 教員の方々へのインタビュー調査

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Featured : 学会発表資料の謝辞にお名前掲載

2020年9月19〜21日の日本教育心理学会第62会総会にて本研究に関する発表をする際、発表資料の謝辞にお名前を掲載させていただきます。また、発表資料(電子版)を送付いたします。(ご希望により不掲載の対応を取ることも可能です。また本プロジェクトが達成した場合、決済日は10月4日以降の予定です。消費税率が10%となる可能性があります。)

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学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / 個人Webサイトにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF版)

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Featured : サイエンスカフェへのご招待

サイエンスカフェにご招待いたします。東京,大阪と三重の3会場で1回ずつを予定しております。東京会場は2020年9月12日(土曜日)を予定しています。また、大阪会場は2020年9月26日(土曜日)、三重会場は2020年10月3日(土曜日)を予定しています。当日は、磯和が予測するこれからの社会や教育について、Sense of Coherence やシティズンシップなどを絡めてお話しさせていただきますので、ぜひご参加ください! 当日ご参加いただけない場合には、発表資料をPDFでお送りします。(※会場までの交通費は、各自ご負担をお願いします。また本プロジェクトが達成した場合、決済日は10月4日以降の予定です。消費税率が10%となる可能性があります。)

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サイエンスカフェへのご招待 / 学会発表資料の謝辞にお名前掲載 / 個人Webサイトにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF版)

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Featured : 論文謝辞にお名前掲載

本研究成果を発表する際の謝辞にお名前を掲載させていただきます。※雑誌論文に掲載されるよう努力いたしますが、論文の掲載に至らない可能性もございますこと、ご承知おきいただけますと幸いです。(ご希望により不掲載の対応を取ることも可能です。また本プロジェクトが達成した場合、決済日は10月4日以降の予定です。消費税率が10%となる可能性があります。)

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Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 250,000) before 19:00 on October 04, 2019 (JST: GMT+9).
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Credit cards, bank transfer, convenience store payment, Pay-easy and PayPal are available
Additional Support
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Securities

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