Academic crowdfunding platform "academist"
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Ryo Tsuchida

東京大学、特別研究員PD

Challenge period

2024-09-03 - 2025-08-31

Final progress report

Fri, 24 Jan 2025 20:15:50 +0900

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Tue, 03 Sep 2024 08:00:00 +0900

活動報告#017 2024年、みなさんのおかげで本当にお世話になりました!

みなさん、こんにちは。つっちーです。
いつも温かいご支援・応援、本当にありがとうございます。
 
2024年ももう終わりですね。驚きです。
今調査で滞在しているスリランカでは、経済都市のコロンボやリゾート地では移動やイベントによる交通規制や年越しパーティ、カウントダウンなどで賑わっていますが、ここ山の中のまあまあ大きな街ラトゥナプラはそんなにどんちゃん騒ぎがありません笑 
相変わらず宝石ビジネスパーソンや宝石マーケットはせかせか動いています。運動場ではクリケット大会をやっています。ちょっとコロンボ方面への道が混んでたかな、って感じをマーケットから眺めてました。
個人個人やお家では派手ではなくても、人によっては夕方以降お寺や教会などに行き、細々と年越しと年明けの準備をします。
本来、スリランカをはじめとする南アジア・東南アジアの一部では月(moon)の満ち欠けが暦を刻む上で重要で、重要な正月は4月中旬なんですね。また今度訪問の際にその様子もお伝えできればいいなと思います。
 

さて、思えば、今年は悲しみと燃え尽きに苛まれながらも、自分の足で一歩ずつ踏み締めて会いに行くこと、たゆまず挑戦を続ける年だったかと思います。
 
この研究クラウドファンディングをはじめるきっかけになった、能登半島震災。
能登に住んでいる直接的な知り合いは少なかったものの、災害復興に関する博士論文を執筆し学位を取った私としては、かなりショックを受け、最初は何かしら支援やボランティアに駆けつけようと情報を集めていましたが、次第にSNSやテレビを眺めているうちに、徐々に心身が弱り、半ば燃え尽きていました。
「こんなことで防災や災害復興の研究者を名乗っていいのか、自分は何をしているんだ」
存在意義が揺らぎ、ためらいと苦しみが心のなかに満ちて、動揺も隠せないでいました。
迅速に被災地や被災者のもとに訪れて支援する人たちも見てきました。でも、やっぱり動けないでいました。あんまり言葉にはできなくて記憶も朧げなんだけれども、そうやって日に日に見ては過ごして感じていると、本来は被災者の方がもっとよっぽど苦しいだろうに、なんで自分はここで動かないでいるんだ、と想像することもまた罪悪感を強くしました。
 
そうやって全く違う場所から背景から心にも身体にも響く自らの痛みから、存在や理解に関する不思議が湧いてきました。
例えば、災害がもたらす苦しみを他者にすぐに容易には共有、経験、理解できないなかで、いかに私たちは互いに傷や悲しみ、苦しみに関わり合えるのだろうか?とか。
例えば、復興に携わる形としてボランティアやケア、語ることや聴くことという自己犠牲や解釈を施しながら、私たちはいかにカタストロフィのさなかや新しい日常に向かう復興の時間のなかで自ら生きることや日々を互いに肯定できるだろうか?とか。
本当に私はその人の痛みや苦しみを理解できるのだろうか、どうやって理解できるのだろうか、そもそも理解できないものだと突っぱねてもいいものなのか、それが何かしらの関係性を生むのだろうか、その関係性ありなしでどうやって「それでも生き抜いてよかったね」って言えるんだろうか、とかすごく長い時間一人で考え込んじゃったんですよね。
 
そういった問いを携えて挑戦しようとした一つが、アカデミスト株式会社と株式会社Alphadriveによる研究助成プログラムに応募したことです。蓋を開いてわかって驚いたことは、なんと倍率21倍(応募者105名)から採択者5名という狭き門から光栄なことに選出されたということです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000033909.html
実はこの結果を聞いたのが、発災時間が経って心身が落ち着き、能登へ災害ボランティアに行こうとしていた時でした。金沢駅から乗り換えてIRいしかわ鉄道の電車に乗り、七尾市へ向かっているときにメールを開いてから知りました。これも何かの天啓なのだろうと心から感じました。
 
のちに、このプログラムを立ち上げたAlphadriveのR&D Incubation Center センター長である宇野さんに「どうしてこの研究を採用しようと思ったのですか?」と一対一の面談の際にぶっちゃけて聞いてみたところ、「他にも震災に関する研究や人文社会系の研究はたくさんあったけれども、そのうちの一つ、この研究はなんだか不思議な魅力があって、想いが強くて、未知数なものがあったから応援したいと思って(記憶の限りの大意)」とお話しされていたことを覚えています。こういう声、本当にありがたい。
  
この言葉が一つ、もっと研究や実践を通して挑戦してみたい、いろんな人にこれらの問いを巻き込んで、ともに考えるような運動をしていきたいと思えるようなきっかけでした。
 
そうした思いもあって挑戦したのが、academist Prize第4期 1,000 True Fansでした。
academist Prizeは京大に在籍していた時に、SNSで渡部くんやじんペーくんの動きを見ていたこともあって、興味はあったんですよね。ただ、当時の自分は「こんな自分の興味がどうやっていろんな人を巻き込めるんだろう」と難しさもありました。でも、今回掲げているテーマならいろんな人を巻き込めるチャンスなのではないかとも考えるように至りました。
 
そうした思いからはじめた研究クラウドファンディング。
本当に初めての経験でした。本当に人が集まるのか、共感してくれる人がいるのか。そういう思いから始めました。
小さくてかよわくて、息を吹きかけたり風が吹いてきたら危うく消えそうな、ろうそくやマッチにもならないくらいの灯火からはじめた私だけど、今ではちょっとした松明や篝火のようで、ちょっとやそっとの風のなびきでは消えないくらいです。
こうやってみなさんのおかげで明るく灯してくれているから、これまでどんな道筋を辿ってきたのか、今どこにいるのか、これからどこに向かっていこうか、目印も、その周りの景色や見晴らしも見えます。このかがりびを目印によってたかって、でもみんなバラバラで私もサポーターも直接的な知り合いでもないこともあるし、でも何かしらつながっていている人たちとも待ち合わせできて交流できて、私は本当に救われています。
心から伝えます。本当にありがとう。
 
これまで能登には合わせて5回ほど訪れ、ボランティアや調査、訪問、記録など豊富に行うことができました。回数や延べ日数はすごく少ないのはちょっと反省です。
スリランカから帰ってきたら、もっと長く時間をかけて能登などに通っていろんな人に出会いたいですね。もっといろんな人や声、景色に会いたい。そのためにいろいろ企画しようと思います。もっと記録を伝えていきます。もっといろんな人やサポーターを巻き込みたい、サポーターの数を増やして協働していきたいです。
 
 
来年の抱負はまた年を越してから。一年の計は元旦にあり、ですからね。
それではみなさん、どうぞよいお年をお迎えください。
 
 
渡航前に撮った写真。先日能登に行った際に買ったカレンダー。
これで来年1日1日を能登の景色から始めたいです。
 
 
つっちー

土田 亮 Tue, 31 Dec 2024 18:26:40 +0900
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