
サポーターの皆様
いつも私の研究を応援していただき、本当にありがとうございます。
データを取り終えて以降、データを色々な角度から眺めて頭を悩ませておりましたが、ようやくある程度形が見えてきました。
今回は、その点についてお話します。
琉球古典音楽は現在、およそ200曲ほどが伝承されていますが、私が研究対象としているのは、そのうちの38曲です。
何故200曲全てを対象としないのかについて、西洋古典音楽を例に説明します。
西洋古典音楽は、大まかに分類すると
・長調の音楽
・短調の音楽
・長調、短調などが生まれる前の音楽
の3種類に分けることができます。
これらには、ある程度共通する理論があります。
ただ「長調にしか通用しない理論」「短調にしか通用しない理論」と、違う理論が適用されることもあります。
琉球古典音楽も同じなのかは、現時点では不明です。
ただ、そうだった場合、全てをまとめて分析すると余計な混乱が生まれてしまいます。
そのため、私は200曲それぞれを同一の音階やチューニングをしているグループに切り分け、最も曲数が多いグループの曲を最初に分析する事にしました。
それが、現在対象としている38曲です。
私の分析では、主観を排除するため音楽的な直観に頼らず、機械的に修飾と骨組みを切り分けています。
殆どの曲は、切り分けを簡単に行うことが可能ですが、時々切り分けに多大な労力を要する曲が出てきます。
そのため、同一グループである38曲の中にも、もう少し細かなグループ分けがあるのではないか、と感じていました。
試しに、旋律の終わらせ方の特徴を基に、38曲を
・グループA
・グループB
・AにもBにも当てはまらない曲
の三種類に分類し、表を並べ替えてみたところ、グループAとグループBは明らかに修飾音の使用方法が違っている事が判明しました。
現在はその内容を整理している状態です。
特にグループの切り分け方については、楽譜から判断した西洋音楽家視点での切り分けとなるため、琉球古典音楽研究者や演奏者の視点から見て、妥当な切り分けなのかは十分な検証が必要となるでしょう。
文献を読んだり、色々な方からのお話を聞きつつ進めていきたいと考えています。
追記
※この追記の為、今回の活動報告は全体公開とさせて頂きます。
ご了承ください。
今年3月16日に、現在の研究を基としたコンサートを行いましたが、2027年にも同様のコンサートを企画しています。
本コンサートは、下記リンクの作曲マニュアルを前提としていますので、まずは参加してくださる方を増やすために、希望してくれる方にはzoomなどで琉球古典音楽作曲理論のレクチャー(無料)をする事を考えています。
もし、皆様のお知り合いなどで、琉球古典音楽の作曲理論に興味がある方がいれば、下記の私の連絡先などをお伝えいただければ幸いです