【6月】
ファンクラブにご参加のみなさま、こんにちは/こんばんは!いつも応援ありがとうございます。
私の住む東京都では先月末に緊急事態宣言が解除されて、日中の人出もかなり戻ってきているようです。大学は世間の空気よりも慎重な感じでして、私の所属(研究科)では平日5日のうち合計2~3日分相当の時間のみ研究室に滞在することが許されている状況です(時間があまり被らないように、研究室メンバー内でシフト
【5月その3】
蜂の巣型構造をしたh-BNに三角形の光を当てた状況をシュレーディンガー方程式によってシミュレーションした結果が図3のd~fです。平面図のカラープロットになっているのは、電子の運動状態の指標である「波数」にx成分とy成分があるからです。K点やK’点がが3つずつあるのは、元の蜂の巣型の構造が120度回転すると元と同じに戻ってくるような構造のためです。
赤色に塗られているところ(波数)
【5月その2】
そして第3ステップでこの電子状態と光の波形を「シュレーディンガー方程式」に入力するわけですが、今回使われている光の形は図(a)のように少し変わったものになっています。左回りの丸い光と、その倍の周波数の右回りの丸い光を重ねるとこのように三角形の光が出来上がりますので、今回はこの三角の光が使われています。また、右回りと左回りの入射タイミングを少しずらすことでこの三角形をくるくると回して
【5月その1】
ファンクラブにご参加のみなさま、こんにちは/こんばんは!いつも応援ありがとうございます。
私の住む東京都ではひとまず月末まで緊急事態宣言が延長されることとなりましたが、たまに買い物に行くと「三密」に該当しづらい屋外の路上ではかなり人出が戻ってきているように感じます。こんなに同じ状況が続いていると、これが緊急事態なのか、これが平常事態なのか、よくわからなくなってきますが、私の身の回
【4月その5】
今月は、「信憑性のある模型を使用して物質の光応答をシミュレーションする」方法を実際のシミュレーションソフトの中身に即した形で紹介しました。率直に考えて、特別なアイデアは何も必要としておらず、手続き自体は極めて単純なものに思えます。どうしてこのような方法による研究が今もなお続いているのでしょうか?それには2つくらい要因があると思われます。
1つは、電子状態を第一原理的に(=勝手
【4月その4】
さて、準備が整ったので、いよいよ光を当ててh-BNの状態が時間経過とともにどのように変化するのかを調べることができます。3つめのキーワードは「時間発展」です。時間経過とともに状態変化することを「時間発展」と呼びます。どうやってそれを調べるかというと、光が当たって時間経過とともにそのシステムの状態がどう変遷していくのかを教えてくれる方程式=シュレーディンガー方程式を解きます。
シュ
【4月その3】
2つ目のキーワードは「強束縛模型」です。
強束縛模型とは、「電子が原子核の近くにいる(強く束縛された)状態」をベースにして物質の電子状態を簡潔に表現するモデルです。図1をご覧ください。原子Aと原子Bがあって、電子がAとB両方に分散しているんだけど、どちらかというとAの方に偏って分布している状態をJ(A>B)とします。そこで、図2のような、電子が原子Aに完全に偏った状態J(A)と電
【4月その2】
1つ目のキーワードは「第一原理計算」です。
第一原理計算とは、その名前の通り、第一原理に基づいた非経験的な計算(=シミュレーション)のことです。要するに、量子力学にのみ頼って行うシミュレーションであり、ユーザーがなんらかの近似を勝手に使ったり実験結果と合致させるために勝手に何かを調整したりする必要の無い方法のことです。今のところ、量子力学は正しいと信じられているので、第一原理計算
【4月その1】
ファンクラブにご参加のみなさま、こんにちは/こんばんは!
東京では新型ウイルスの感染者が増加傾向にあり、大学近くの病院でも集団感染が発生しました。私の第二の活動拠点である京都のQST関西研にはめちゃくちゃ安く泊まれる宿舎がついており、人口密度もめちゃくちゃ低いので、流行りだす前にはそっちに避難しようかとも一瞬考えましたが、結局東京に留まることにしました。よって、指導教員のすすめも
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