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カラスの知性を視線から明らかにしたい!

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NEXT GOAL
SUCCESS
板原彰宏
Kyoto University、修士課程1年
Pledged: 543,000 JPY
Target Amount: 300,000 JPY
NEXT GOAL: 500,000 JPY
Funded
181 %
Supporters
80
Days left
Closed
Support period closed

Reached the funding target!

皆様からのご支援・応援のおかげでセカンドゴールを達成することができました!本当にありがとうございます!
また、プロジェクト情報の拡散にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。

クラウドファンディングを通してこれほど多くの方々に自分の研究に興味を持っていただけて、とても嬉しく、また心強く感じています。カラスに興味を持っている多くの方々とSNSを通してつながることもできました。カラス好きの方々にはもっと魅力が伝わるよう、カラスにはあまり興味がない方には「カラスってちょっと面白いかも」と思っていただけるよう、これから研究と発信ともに励んでまいります。

研究成果を発表するまでまだまだ長い時間がかかりますが、皆様からのご期待に応えることができるよう楽しみながら全力で取り組んでいきます。

これからも応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

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皆様からの応援のおかげで目標を達成することができました!!
本当にありがとうございます!!

この達成はご支援をしてくださった皆様、情報を拡散してくださった皆様、私の研究内容に興味を持ってくださった皆様からのご協力があってのことです。
「面白い!支援してよかった!」と思っていただけるような研究成果をお届けすることができるよう、皆様からの期待を背負って、これから研究に邁進してまいります。

また、残り期間があと1か月ほど残っております。
私の利用しているモーションキャプチャールームは電源としてポータブルバッテリーを用いております。赤外線カメラ、webカメラ、照明、パソコン、換気扇など電気を用いる機器が多く、今利用しているバッテリーでは1日当たり最大4時間程度しか稼働させることができません。もう一台大容量のバッテリーがあると1日当たりの実験回数を増やすことができ、より多くのデータをとることができます。なので、セカンドゴールを50万円に設定し、大容量バッテリーを購入する費用に充てることができたらと考えております。

研究を一人で進める不安と共に修士の学生生活がスタートしましたが、今は51名もの方々と共に研究を進めることができており、心強い限りです。皆様からの期待と共にこれから研究を進めてまいります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

Comment from academist staff
最先端モーションキャプチャー技術を駆使し、カラスの視線を介したコミュニケーションに迫る

Maiko Abe

カラスは私たちにとってもっとも身近な鳥類のひとつですが、なんとなく避けてしまいがちではないでしょうか? この春から大学院生となった板原さんは、カラスの視線の動きからその知性を明らかにして、人とのあいだで生じている軋轢を解消しようとしています。高校生のころからカラスに興味を持ちはじめ、今ではすっかりカラスの魅力に取り憑かれ、餌のために狩猟免許を取得するほどカラス中心の生活を送っているそうです。カラスの知性に迫るチャレンジへ、応援よろしくお願いします!

カラスが他者と関わるなかで発揮する「社会的知性」

「カラスは頭が良い」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。実際、カラスは道具を使用する高い知性をもつことがわかっています。さらに、他者と関わるなかで発揮する知性である「社会的知性」に関しても報告されており、近年研究が活発に進んでいます。

たとえば、別のカラスが食べものを隠しているシーンを見たカラスは、一直線に隠し場所へ向かうのではなく、わざわざ遠回りをしながら隠し場所に近づいて食べものを盗もうとすることが報告されています。このような戦略的に他者をだます力はチンパンジーを対象とした研究でも報告されており、カラスは霊長類と肩を並べるほどの知性があるのではないかと考えられています。

霊長類を対象とした研究では、視線の動きを記録することによって、その社会的知性が明らかにされてきました。しかし、鳥を対象とした視線の研究はほとんどおこなわれていません。なぜなら、霊長類と鳥では目の構造も位置も興味の対象に注目する方法も異なっており、視線を記録する技術が存在しなかったからです。

カラスは複数の視線を持っている

鳥は興味の対象を見るときに、主に目ではなく頭を動かして視線を動かすことが知られています。よって、頭の動きを記録することで視線の動きを近似することができます。

そこで私たちはカラスの頭の動きを記録するために、モーションキャプチャー技術を利用することにしました。モーションキャプチャーとは、身体に反射マーカーを取り付け、それら反射マーカーの位置を赤外線カメラで3次元的に記録するものです。カラスの頭に反射マーカーを取り付けてこの技術を用いることで、鳥の頭の素早く小さな動きを詳細に記録することができます。

まずは、カラスの視線研究に特化した構造のモーションキャプチャールームを自ら設計・建築するところからはじめました。人やロボットを対象とした既存の施設とは異なり、カラスが機材を壊さないように内壁全面を板で覆い、赤外線カメラを内壁に埋め込む形にしました。また、カラスにストレスがかからないように、高い天井と高い位置に止まり木を用意しました。

そして昨年は、物体を見るときカラスはどのように視線を用いているのかを調べました。カラスの頭に反射マーカーを取り付けてモーションキャプチャールームの中に放し、カラスの目の前に物体を投げて視線の動きを記録しました。その結果、カラスは3つの視線を持ち、動いている物体を見るときはくちばしの先に伸びる視線を、とまっている物体を見るときは頭の側方(くちばしの先端方向から左右45度付近)に伸びる視線を用いていることがわかりました。

視線追従を記録して、社会的知性を検証する

では、複数の視線を持つカラスは、お互いに何を見ているのか理解しているのでしょうか。また、別のカラスの視線を情報源として用いているのでしょうか。

それを検証するために、今後はカラスは他のカラスを頭のどの向き(視線の向き)で捉えているのか、他のカラスの視線を追従するのかを調べていきます。

はじめにモーションキャプチャールームに2羽のカラスを放して視線のやり取りを記録し、どの角度の視線で別のカラスを捉えているのかを調べます。途中、レーザー光を一方のカラスには見えない位置に提示し、もう一方のカラスから視線を集めます。レーザー光を見ることができなかったカラスが、レーザー光を見たカラスの頭の動きに反応して視線を追従させる行動をみせるのかを調べていきます。追従がみられた場合、カラスはお互いの視線を理解し、情報源としているということがいえます。

霊長類の視線パターンを記録した研究では、他者の知識を推量し理解する能力が示されています。今回の研究で得られたデータをもとにして、さらに霊長類と同様の実験をおこなうことで、カラスが他者との関わりのなかで発揮する知性についての研究に発展させたいと考えています。

また、カラスの行動や知性について理解を深めることは、人とカラスとのあいだで生じている軋轢を解消するための有効な施策を講じるために役立つのではないかと期待しています。

Why we need your support

自分たちの手で構築したモーションキャプチャーシステムを運用して、これからカラスの視線や知性について明らかするのが楽しみです。

しかし、これまでの指導教官が今年度から海外の研究機関でポストを得たため、自身の研究を進めていくための資金がなくなりました。研究資金がないからという理由でこの研究を途中で終えたくありません。

1人でも問題なく研究を進めるために、カラスの捕獲・世話・実験だけでなく、小屋の修理などの維持管理もすべて自分だけでおこなえるよう、できる限りの準備を進めてきました。ですが、赤外線反射マーカー(OptiTrack社、1つ約1,000円)、小屋の補修や整備に必要な資材、カラスの餌などはどうしても必要になります。そこで皆さまに研究資金の一部を援助してもらえないか考えました。

本研究プロジェクトの様子はSNSを利用して積極的に配信していきます。毎日すぐ近くで見ているからこそわかるカラス同士の関係性やおもしろい行動についてもどんどん発信していきます。私と一緒に、身近なカラスに隠された知性を明らかにしていきませんか? ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

Profile

板原彰宏

はじめまして! 京都大学理学研究科修士課程1年の板原彰宏です。専門は動物行動学で、身近に住んでいるカラスに隠された知性について研究しています。星野道夫さんの著作からカラスに興味を抱き始め、今は毎日カラスの世話と研究に没頭しています。モノ作りが好きなこともあり、研究に必要な道具や設備は基本的に自作しています。モーションキャプチャールームも自分たちの手で作り上げました。初めは、釘もまっすぐ打てなかったのですが、今は設計や建築も得意です。カラスの餌を自ら調達するために、研究のかたわら罠を用いてイノシシを捕まえています。イノシシは肉を利用するだけでなく骨細工もしてみたいなとモノづくりへの野望がつきません。私たち人間の生活のすぐそばにいるカラスに隠された知性を明らかにし、その驚きと感動を皆さんと共有することで、カラスはとてもわくわくする動物だと知っていただけると嬉しいです!

Project timeline

Date Plans
2021年1月 カラスの捕獲/飼育開始
2021年5月 クラウドファンディング挑戦
2021年5月 自作モーションキャプチャーシステムに関する日本語論文を投稿
2021年7月 実験開始
2021年10月 日本動物心理学会で発表
2022年3月 ハシブトガラスの視野と目の動きに関する英語論文を投稿
2022年6月 ハシブトガラスが物体に注目するときの視線に関する英語論文を投稿
2022年9月 本研究の英語論文を投稿

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You may provide additional support in addition to the amount of your return. No sales tax will be charged on the additional support.
1,100 JPY tax included
Featured : 研究報告レポート(PDF)

今年度のカラスの捕獲から飼育、実験の進捗など、1年の成果をまとめたレポートをメールでお送りします。

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研究報告レポート(PDF)

43 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

5,500 JPY tax included
Featured : 研究報告レポートにお名前掲載

支援をしてくださる皆様にお送りするレポートにお名前を掲載いたします。このご支援でカラスの餌を約1か月分賄うことができます。

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研究報告レポートにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF)

15 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

11,000 JPY tax included
Featured : 研究紹介動画の閲覧

今年の研究について5分程度でまとめた動画をお送りいたします。このご支援で1回の実験に用いる反射マーカー10個を購入することができます。

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研究紹介動画の閲覧 / 研究報告レポートにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF)

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33,000 JPY tax included
Featured : オンライン研究報告会にご招待

Zoomを利用した、1年間の研究報告会にご招待いたします。カラスの捕獲から世話、実験まで、今年の研究について余すことなくお話したいと考えています。

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オンライン研究報告会にご招待 / 研究紹介動画の閲覧 / 研究報告レポートにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF)

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Featured : 論文謝辞にお名前掲載

今年度の研究を論文にまとめる際、あなたのお名前を謝辞に入れさせていただきます。

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論文謝辞にお名前掲載 / オンライン研究報告会にご招待 / 研究紹介動画の閲覧 / 研究報告レポートにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF)

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Featured : 研究施設の個別オンラインツアー

モーションキャプチャールームやカラス小屋をZoomなどを利用したオンライン生配信であなただけに案内させていただきます。このご支援で今年の実験で必要になる反射マーカーの数の約1/2(100個)を購入することができます。

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研究施設の個別オンラインツアー / 論文謝辞にお名前掲載 / オンライン研究報告会にご招待 / 研究紹介動画の閲覧 / 研究報告レポートにお名前掲載 / 研究報告レポート(PDF)

1 supporters are supporting with this reward. (No quantity limit)

Supporters will be charged the funding amount only if the project reaches the funding goal (JPY 300,000) before 17:00 on June 24, 2021 (JST: GMT+9).
Payment options
Credit cards (VISA, Mastercard), bank transfer, convenience store payment, Pay-easy and PayPal are available
Additional Support
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Securities

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