ツキヨタケの菌糸培養物より得られた新規生理活性物質に関する論文を日本農芸化学会が発行するBiosci.Biochem. Biotechnol.に提出しました。査読はこれからとなります。アクセプトに向けて努力してまいります。
また、残念ながら同時に進めていたヒロヒダタケ菌糸培養物の成分については現在のところ論文化できるほどの成果が得られませんでした。こちらに関しましては現状だけでも研究報告レポートに載せられればと思っています。
来年度はしばらく大学にいる予定ですので、その間にまた別の種のキノコの成分についても時間の許す限り研究していく予定です。
引き続きよろしくお願いいたします。
皆様からの支援金を使わせていただきました。(その2)
現在ツキヨタケ菌糸培養物から見つかった生理活性物質に関する論文の投稿準備を進めております。
投稿に当たり英文校正を行い、その料金に皆様からのご支援を利用させていただきましたのでここに報告いたします。
英文校正料金
41,437円+手数料660円
(enagoアドバンス英文校正サービス、3315単語、納品速度:12日プラン)
こちらの論文の謝辞にリターンのお名前掲載を行う予定です。
また、学会資料の方ですが、発表内容が丁度この論文の内容と同じものになりますので、誠にに勝手ではございますが、投稿の目途が立ち次第リターンの用意の方させていただきたく思います。
引き続きアクセプトを目指して頑張りますのでよろしくお願いします。
学会発表への参加並びに要旨・発表資料へのお名前掲載について
11月7-8日にオンラインにて開催されます日本農芸化学会東北支部第155回大会にてツキヨタケ培養物に含まれる新規成分の構造と生理活性について発表を行うこととなりました。また、発表スライド並びに要旨集にてリターンのひとつであるお名前の方掲載させていただきます。
資料につきましては学会終了後にお送りいたします。
支援していただきました皆様には大変お待たせいたしましたが、何卒よろしくお願い申し上げます。
山形大学農学部HPにて紹介していただきました
先日の受賞について、山形大学農学部より記事にしていただきました。
https://www.tr.yamagata-u.ac.jp/news/2020/news1148.html
優秀賞をいただきました!
8月29-30日にかけてオンライン上で開催されました第60回生命科学夏の学校(主催:生化学若い研究者の会)のポスターセッションにおきまして、私の発表しました演題「ツキヨタケ(Omphalotus japonicus)が産生する成分に関する化学的研究」が優秀賞を受賞しました!
本演題ではこれまで取り組んできたツキヨタケ子実体のより見つかった新規セスキテルペン類の研究に加え、ツキヨタケ菌糸培養物から見つかった新規化合物に関する構造解析と生理活性について紹介したほか、同じキノコでも菌糸と子実体とでは産生する成分が大きく異なることと、そのことからキノコの成分探索には大きな可能性があることなどを中心にお話しさせていただきました。多くの方から「面白い研究ですね」と言っていただけたのが大変励みになりました。
博士論文の提出期限が迫りつつありますが、後悔の無いよう研究に邁進していこうと思います。
皆様からの支援金を使わせていただきました。(その1)
ご無沙汰しております。岩手連大の青木聡樹です。
本プロジェクトが達成し、「得られた予算を糧にして更に研究頑張るぞ!」と意気込んでいたところへコロナ自粛に見舞われ、6月までの2か月近くにわたり研究がほぼストップしてしまいました。キノコの培養や栽培なども行っていたため元の体勢を立て直すのにも一苦労し、結局のところ当初よりも博士論文の研究計画の規模を縮小せざるを得ないという結論に至りました。断腸の思いではありますが、その一方でツキヨタケ菌糸培養物の成分についての研究が、論文として投稿できるレベルにまで成果がまとまってきましたので何とか今年度中にアクセプトすることを目指して書けるところから執筆を進めております。また、それに伴い学会発表も行う予定です。
コロナで先が見えぬ日々が続いてはいますが最善を尽くしていこうと思います。
この度は皆様からクラウドファンディングプロジェクト並びにfanclubプロジェクトにてご支援いただきました予算を使用させていただきましたのでその用途について報告します。
ツキヨタケ分離菌糸のDNA解析(16,500円)
論文の執筆に伴い、子実体より分離した菌糸が本当にツキヨタケで間違いないことを示すため、DNA解析をベックス(株)様に解析を行っていただきました。
解析の結果、ツキヨタケで間違いないことが示唆されました。(既に菌糸培養物からツキヨタケの特有成分であるilludin Sの生成を確認ていましたのでこの時点でツキヨタケであることは間違いなかったのですが、類似の先行研究では基本的にDNA解析の結果で判定していたので論文執筆にあたりそれに倣うことにしました。)
粉末麦芽エキス(10,200円)
各種菌糸を培養する際の培地の原料として欠かせないものです。特に大きなスケールで培養を行う際に多量の培地が必要となりますのでこの度購入しました。
HPLC用500μlシリンジ(8,650円)
HPLCにて分取を行う際に用いる器具です。使い勝手の良い容量のものが研究室になかったためこの度購入しました。
以上の計37,235円を使用させていただきましたのでご報告となります。
今後ともよろしくお願いいたします。
初めまして、岩手大学大学院連合農学研究科(山形大学配属)の青木聡樹です。
2月27日に開始したプロジェクトがはやくも70%を超える支援をいただいている事に大変驚くと共に嬉しさを感じています。
ご支援いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
さて、今回は2月28日に山形大学小白川キャンパスにて開催された国際シンポジウム「International Symposium: Artificial Intelligence applications on Forestry and Agriculture Research」にて研究発表を行いましたのでここに報告させていただきます。発表内容は、先月初旬にアクセプトされた論文の内容である、ツキヨタケに含まれる新規なセスキテルペン6種の構造解析と生理活性に関するものです。
ツキヨタケは日本で最も食中毒を引き起こしている毒キノコと言われています。しかし、成分の詳細については原因物質とされるilludin Sとその類縁体数種類の報告を除いて殆ど知られていませんでした。
そこで山形大学演習林より採取したツキヨタケからカラムクロマトグラフィーやHPLCと呼ばれる装置を用いて化合物の単離精製を進めたところ計12種類の化合物を単離し、構造解析の結果6種類が新規化合物であることが明らかとなりました。
得られた新規化合物6種類はいずれもセスキテルペンに分類される化合物で、illudin Sもまたセスキテルペンの仲間です。このことからツキヨタケはこれまで知られたいた以上に多様なセスキテルペンを産生していることが示唆されました。また、残念ながら今回得られた新規化合物には特に際立った生理活性は見られませんでした(弱いながらCa2+シグナル阻害活性がみられるものはありました)。
因みに単離した新規化合物の構造式はプロジェクトページ2枚目の画像に描かれています。背景のキノコがツキヨタケです。
本シンポジウムでは国内の大学のみならず、タイのチェンマイ大学やドイツのハノーバー大学、イタリアのトリノ大学など世界各国から研究者が集まっており、様々な農学関係分野の研究について知る貴重な機会となりました。また、私にとっても2回目の英語でのプレゼンテーションということで慣れない英語での発表だったのですが、実際に海外の研究者の方と英語でディスカッション(といってもすごく簡単な内容でしたが・・・)ができたのは良い経験となりました。
本来ですとこの後日本農芸化学会本大会に参加する予定だったのですが残念ながらコロナウイルスの影響で中止となってしまいました。その分研究や論文執筆に時間をかけていきたいなと思っています。
今後ともよろしくお願いします。
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研究報告レポート(PDF版)
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学会発表資料の謝辞にお名前掲載
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論文謝辞にお名前掲載
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化合物のスペクトルの生データ(解説付き)
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