東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程を修了後、独立して機械学習の研究をしています!私が独立して研究をしているのは、自分が納得する方法で研究をするためであり、より良い研究環境のためには研究スタイルの選択肢が広がることが重要だと考えているからです。私が目指す理想的な研究環境は、知の生産・共有・維持に最適化された環境であり、研究をしたい人がその背景や属性によらず心身ともに健康に研究を行える環境です。このような環境を目指す上でできることは沢山あると考えています!人に迷惑をかけずに自由に試行錯誤できる独立した立場から、研究のあり方を模索したいと思っていますので、応援よろしくお願いいたします!
研究とは未知を既知にする行為です。人類の積み上げた知を駆使して未知の理解へ接近するこの営みに、私は昔から憧れを抱いてきました。私が関心があるのは、この研究という営みはどこまで発展することができ、それによって人類はどこまで世界の謎に迫ることができるのか、という問いです。このような問いに迫るべく、私は研究の最適化を目指しています。属人的な部分や歴史的な側面の影響を受けた部分がまだ多く残る研究のあり方を、最適化された一つのシステムへと昇華したいというのが、私のやりたいことです。
研究は多様な要素からなる社会的な営みですが、特に私が注力しているのは問題設定から論文執筆を終えるまでの過程の最適化です。私はこの過程の最適化を突き詰めた先の一つの姿が、人工知能による研究の自動化だと思っています。ですので、そのような世界へ向けて、私は自律的な人工研究者の実現を目指して研究をしています。人工研究者が実現できれば、これまで人類が経験したことのないような、知の生産の質的・量的な飛躍が起きると思っています。
研究と開発の両輪で、段階的に研究過程を自動化することを目指します。単純作業などの自動化が容易な部分は、自動化するプログラムを書いていきます。一方、認知作業などの自動化が困難な部分については、基礎研究として取り組みます。まずは一つの研究の過程全体を構造化し、ドキュメントに落とします。次に、これをコードへと書き換えていきます。最後に、自動化可能な部分から自動化を進めていきます。
基礎研究としては、研究の本質的な部分でありながら実装も難しい仮説生成の能力について研究を行います。仮説生成とは未知に対する推論を伴う行為です。人間の未知に対する認知と言語を操る能力は密接に結びついているため、まずは人工知能の言語理解についての基礎研究を行います。言語を操るためには、単語という離散的な記号に対応づけられるような表現を獲得できること、記号をある規則に従い組み合わせて意味を表現できることが重要です。ですので、これらの能力の獲得についてそれぞれ研究をしていきます。
言語を操る知能の実現へ向けた第一歩として、系統的汎化能力という能力についての研究を開始しました。例えば人間は「私は君が好き」が分かれば「君は私が好き」を見たことがなくても系統的に理解することができます(系統的汎化)。このような系統性は言語を操る能力と密接に関係しています。しかし現在の人工知能のベースであるニューラルネットワークというモデルはこのような系統的汎化が苦手であると言われています。私はニューラルネットワークが本当に系統的汎化が苦手なのか、本当ならばなぜ苦手なのかを明らかにしたいと考えています。
現在は初期的なサーベイを終え、当該分野のベンチマークタスクを対象に、ベースラインとなるモデルを動かしている段階です。先行研究ではアドホックな機構を導入しないと一部のベンチマークタスクを解くことができないことがわかっています。私はこのような構造が本当に必要なのか、必要ならばなぜで、これをどのようにして排除できるのかについて調べたいと考えています。初期仮説が定まったのち、実験計画を立て、本格的な仮説検証に入りたいと考えています。
私は、知識を生み出すシステムとして最適化されたという意味だけでなく、心理的安全性や差別からの自由など、望ましい社会環境という意味も含んだ、広い意味でのより良い研究のあり方を目指しています。そして、このようなあり方を目指していくためには、多様な研究スタイルが生まれていくこと、これまでの研究システムの外側にも研究が広がっていくことが重要だと考えています。私が独立して研究しているのも、今回academistに挑戦させていただいたのも、そういったあり方を模索していきたいとの思いからです。こうした思いに共感してくださる方がいらっしゃいましたら、是非このプロジェクトなどを通して繋がっていけると嬉しいです。
私の目指すあり方に向かって継続的に活動していくためにも、皆さんのご支援が力となります。より良い研究のあり方を目指して精進していきますので、お力を貸していただけると嬉しいです。是非一緒により良い研究のあり方の実現へ向けて進んでいければと思います。
高木さんとは研究者の新たなエコシステムを作るために議論を続けてきました。人間の記号を操る能力を人工知能も扱えるようになるのか?人間が持つ記号操作の能力は近年注目されており、研究がますます自動化される時代において重要な問いを投げかけています。彼が系統的汎化を例に人工知能研究に一石を投じることに期待しています。また、分散型サイエンスやオープンサイエンスを組み合わせながら構築する新たな研究システムにも注目しています。
挑戦者とは、挑戦者が大学院の修士課程のときに研究室が一緒でした。挑戦者は大学院の時から熱心に寝食すらも忘れ主体的かつ積極的に研究に取り組んでいました。挑戦者は、人工知能の分野において重要な課題の1つである構成的汎化(系統的汎化)性能を獲得しうるAIの学習メカニズム解明に現在取り組んでおり、その研究成果が分野に貢献することを期待しています。挑戦者を応援しています!
Date | Plans |
---|---|
2022年7月 | 月額支援型クラウドファンディング開始 |
2022年10月 | 国際会議へ論文投稿予定 |
2022年11月 | 国内研究会にて発表予定 |
2023年1月 | 国際会議へ論文投稿予定 |
2023年5月 | 国際会議へ論文投稿予定 |
2023年7月 | 月額支援型クラウドファンディング終了 |
Featured : Activity report viewing right
Activity report viewing right
0 supporters back
(No quantity limit)
Featured : Activity report viewing right
Activity report viewing right
0 supporters back
(No quantity limit)
Featured : Activity report viewing right
Activity report viewing right
0 supporters back
(No quantity limit)
0 supporters back
(No quantity limit)
0 supporters back
(No quantity limit)
0 supporters back
(No quantity limit)