ご無沙汰しております。
報告書を読んでくださりありがとうございます。
本日は8月から9月初旬にかけての研究の進捗についてご報告いたします。
65歳以上の方を対象とした実験と、日本ロボット学会での発表についての2つです。
まず1つ目についてですが、無事、1人1人のQOL状態に応じた振る舞いをするロボットが完成し、65歳以上の方に使っていただくことができました。
実験では、参加者の方々に1週間にわたってロボットと会話をしていただきました。
これまでは直接福祉施設などにロボットの導入実験の依頼をしていたのですが、なかなか承諾していただくことは難しかったです。
QOL推定に基づくロボットがどのように振る舞うか想像もつかないのが原因かなとも思っており、日々プロモーションに努めるべきだと思いました。
ですがこの度、シルバー人材センターの協力のおかげで多くの65歳以上の方が実験に参加してくださいました。
これまでは感染状況を考慮してオンラインでの実験でしたが、今回からは感染対策をしっかりとして対面での実験を実現させました。
最高81歳の方にまで参加していただきました。
自分が作ったものを目の前で誰かに使ってもらうのは初めての経験です。
ロボットは全て自律的に対話を進めていくので、一度実験が始まると全く操作できないため少しハラハラしました。しかし参加者の何名かは、私が後ろでロボットを操作していると感じたとのことで、それほどロボットがきちんと振る舞っていたのだと嬉しくなりました。
また、対面で実験をしたことにより、視聴覚情報がより緻密に獲得できることでQOL推定精度も高く、1人1人のQOLに応じたアドバイスをロボットにさせることができました。
アンケートにも回答していただいたので、ロボットとの1週間がQOLを向上させられたか、自己開示が促されたかなどをこれから定量評価していく予定です。
2つ目について、9月5日から9日にかけて、東京大学本郷キャンパスでロボット学会が開催されました。私にとっては3年ぶりの対面での発表でした。
遠方に出かけられることを学会の楽しみの一つとしているため、今回はホームでの開催発表ということで少し寂しかったですが、おかげで実験と学会準備を同時に進めることができました。
学会では若年層を対象としたロボットとの対話実験について発表し、とても有意義な議論ができました。
博士論文の締め切りが迫ってきているので、これからも時間をうまく利用しながらギリギリまでできる限りの研究をしたいと思います。
今後は実験で得たデータを解析し、その後は本格的に博士論文の執筆にとりかかる予定です。
来年度には社会実装を開始する予定です。そのため、今年度は最後まで研究に努め、社会実装の礎を築くことができればと考えています。
また皆様に良い報告ができるように努めますので、よろしくお願いいたします。
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