今回は9月9日、10日に開催された日本生薬学会(仙台)で報告した精油の効果について、ご報告したいと思います。今回の学会では、マダガスカル産の精油の5α-リダクターゼ阻害効果について報告しました(実際の報告してくれたのは、私の研究室の大学院ですが…)。5α-リダクターゼは身体の中にもともとある酵素ですが、その酵素が働き過ぎると、ニキビやAGA(男性型脱毛症)になると言われています。よって、この酵素の働きを抑えてあげれば、ニキビなどの予防につながります。そこで、この酵素の働きを抑える精油を探したところ、マダガスカル産精油のイランイランやカタフレイに活性が認められました。イランイランにはゲラニオールやリナロールが、一方、カタフレイにはイシュワランなどが含まれています。これらの成分が活性成分なのかを確認するには更なる研究が必要ですが、精油に含まれる活性成分を明らかにすることは精油の品質管理においても、とても興味深いです。また、この研究とは別に、新たに別の精油の機能性を評価する実験を開始しました。結果が得られたらご報告致します。